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名古屋市昭和区八事にある矯正専門の歯科医院
(鶴舞線・名城線 八事駅6番出口すぐ) 日曜も診療

ふじき矯正歯科で発行している院内誌です 一部を紹介します!



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Vol.43 (H24年4月) 
 私は春が大好きです。寒い冬が終わり,とても心地よく感じる季節ですからね。しかし唯一,気になることが,,,花粉です。鼻がグスグスしてきて,鼻水が垂れるだけでなく,鼻で息をすることが困難になるときもあります。このような症状に悩まされている人は,私だけではないでしょう。
 人間は,鼻で呼吸をし,口で食べます。花粉症で鼻が使えなくなると,呼吸も食事も口で行うことになります。口の中の食べ物は食道へ送り,口から取り入れた空気は気管の方へ送るわけです。考えてみたら,口の中に食べ物がある状態で,口からの息を気管へ送るなんて,危険だと思いませんか?食べ物がまちがって気管の方へ進んでしまったら,むせたり窒息したりすることにつながりますからね。鼻が使えないということは,大変危険なことであり,鼻から息ができることはとても重要なことなのです。
 人間の体は,運動時など,鼻からの呼吸で酸素が不足するときには,無意識のうちに口からも息をするようにできています。したがって,鼻がつまったら代わりに口から息をするようになるのです。しかし口からの呼吸がメインになると,いろいろと問題が生じます。鼻から呼吸,口から食べる,という基本を忘れないようにして,花粉症になってもできるだけ鼻で息をできるように工夫しながら生活したいと思う今日この頃です。






Vol.44 (H24年6月) 
 歯は1本では無力です。かみ合う相手の歯がなければ,噛むことはできませんからね。では上下1本ずつ,計2本だったらどうでしょう。その2本の歯がかみ合えば,なんとか食べ物を噛めるかもしれません。しかし,とても食べにくそうなことは想像できると思います。歯はある程度の本数があること,それらがきれいに並んで,かみ合う位置にあることで,有益に機能するのです。
 逆に考えると,歯列からはみ出している歯,かみ合っていない歯は,何のためにあるのでしょう。その部分で噛めないのですから,存在意義があいまいです。前歯でしたら,審美面で重要な役割を果たしていますので,意味があるのかもしれません。しかし,おく歯の場合,他人から見えませんので,これといった役割が見いだせません。意味のない歯を,毎日歯みがきして守っているだけなのかもしれません。なんだかむなしいですし,ちょっともったいない気がします。
 そこで矯正治療の出番です。矯正治療は審美目的と思われる方が多いのですが,1本1本の歯を整えて,全ての歯を活躍させることを目的としています。矯正治療は,歯が健康であれば何歳でもできますので,今は無力な歯でも,いつの日か,矯正治療によって活躍しだすことがあるかもしれません。そのように考えると,今ある全ての歯をきちんと手入れして,大切にしておくことが重要なのでしょうね。




Vol.45 (H24年8月) 
 上顎急速拡大装置で上顎を拡大すると,全身にもよい影響を与えることが明らかになってきています。「私の口にも入っている」「昔,入ってた」と思われている方もおられることと思います。この装置は,ご家庭で毎日ネジをまわしてもらって上顎を横へ広げていく装置で,主として子どもに使います。
 具体的なこの装置の効用ですが,上顎の拡大とともに,脳の血流量が増加したり,睡眠時無呼吸が改善したり,夜尿症が軽減したりすると研究報告されています。もちろん,睡眠時無呼吸や夜尿症の原因は様々ですので,全ての人に上顎急速拡大装置が有効というわけではありません。上顎急速拡大装置で上顎を拡大すると鼻腔も拡大されるため,呼吸しやすくなり,睡眠時無呼吸が改善したり,眠りが深くなることで尿を抑えるホルモンがたくさん出て,夜尿症を軽減すると考えられています。
 この急速拡大装置は昔からある伝統的な装置ですが,近年,世界的に多用されるようになってきているようです。ネジをまわす拡大装置には,口の中に固定するタイプと取り外し式のタイプがありますが,上記のような効果があるのは,口の中に固定するタイプだけです。口は「食べる」「呼吸する」など,生きていく上でとても重要な器官です。矯正歯科治療では,そこに手を加えるわけですから,全身に影響を与えるのは,考えてみれば当然のことかもしれませんね。





Vol.46 (H24年10月) 
 ふと気がついたら,よだれが垂れていた,という経験はありませんか?私自身,高校生のとき,机に伏せて寝ていて,気がついたら机の上に水たまりができていた,ということがありました。恥ずかしくて,こっそりハンカチで拭いていたら,隣の友人も同じようによだれを垂らして寝ていて,2人で笑いあったのを覚えています。よだれって,どうして垂れてしまうのでしょう?
 よだれは,口の中で唾液を処理する能力が低かったり,飲み込む機能が未熟だったりすると垂れてくると言われています。したがって,赤ちゃんや障がいを持っている人などは,よだれが垂れやすいのです。口の機能が発達し,上手に飲み込めるようになると,よだれは減ってきます。口の機能に問題がある人が何かに集中すると,よだれが垂れることがあります。最近では,ゲームをしている子どもに多いと言われています。また,うつぶせで寝ると,よだれは垂れやすくなります。重力の影響で,唾液が口から出て行きやすくなるのです。
 治療としては,当院で行っているような口のトレーニングが第一選択になります。くちびるや舌をしっかり使えるようにして口の機能を高めて,口を閉じられるようにしたり,上手に飲み込めるようにしたりするのです。こうすることで,多くの人は,よだれが改善してきます。他の治療方法として,薬物療法や外科処置などがありますが,日本では一般的ではありません。よだれは,生活の質や外見に関わってきますので,もし気になることがあれば,お気軽にご相談下さい。




Vol.47 (H24年12月) 
 先月,ある学会から依頼を受けて,「形態と機能の調和を目指して」というタイトルで講演してきました。こんなタイトルを聞くと難しそうに思われるかもしれませんが,実は簡単な話です。「形態」とは,歯並び・かみ合わせなど,口の形のことで,「機能」とは,食べたり飲んだりなど,口の動きのことです。この両者の調和についてのお話です。

 矯正治療は,歯を動かして歯並び・かみ合わせを整える,いわゆる「形態」を整える治療です。矯正治療で「形態」が変化した場合,食べたり飲んだりといった「機能」はどうなるのでしょう?実は,この点についての研究はとても少なく,よくわかっていません。私は,この点についての研究を大学病院で働いている時からしてきており,現在は「機能」にも対応した方がよいと考えています。矯正治療で「形態」を整える場合には,きれいな口の動きを身につけること,「機能」への対応も必要,ということです。
 矯正治療後に,「食べ物を噛んでいたら上下の歯が変に接触して,歯が少し動いた気がする」という話をよく聞きます。これは,矯正治療後のきれいな「形態」に対して,矯正治療前の不正な噛み方「機能」が出現した場合に生じます。「形態」と「機能」の不調和が原因だと思われます。きれいな「形態」には,きれいな「機能」がふさわしいのです。当院では,皆さんご存知のように,全ての患者さんに口のトレーニングを行っています。このトレーニングは,矯正治療後の「形態」に「機能」を調和させたいために行っているのです。







Vol.48 (H25年2月) 
 プロ野球選手の中には試合中にガムを噛んでいる人がいます。これは,「ガムを噛むと集中力が高まる」「リラックスできる」ため,と言われています。ガムを噛むと,本当にそのような効果があるのでしょうか?また,そのような効果があるのであれば,我々の日常生活に,なにか活かせないものでしょうか?

 これまでの研究によると,ガムを噛むことには覚醒作用があり,よりエネルギッシュになり,集中力が高まることが明らかにされています。また,不安やストレスを軽減することも明らかにされています。プロ野球選手がガムを噛むのは理にかなっているようです。また,ガムを噛むと作業のスピードが上がることも明らかにされています。しかし,スピードが上がるにつれて,ミスが増えるとの研究報告もありますので,この点は,少し気をつける必要がありそうです。記憶力については,ガムを噛むことでよくなる,悪くなる,両方の研究報告があり,現在のところ,よくわかっていません。ガムを噛む時間(長時間噛むのか,短時間噛むのか)によって記憶力は左右されるのではないか,などと考察されていますが,現在のところ不明です。
 このような研究論文を見ながら私が思うには,数学など,考える勉強をする時に,ガムを噛むのはよいかもしれません。また,受験の時に,ガムを噛みながら受験会場へ行くのもよいかもしれません。車の運転中にガムを噛むのもよいことだと思いますが,スピードの出しすぎには注意が必要です。




ふじき矯正歯科

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