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名古屋市昭和区八事にある矯正専門の歯科医院
(鶴舞線・名城線 八事駅6番出口すぐ) 日曜も診療

ふじき矯正歯科で発行している院内誌です 一部を紹介します!



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Vol.67 (H28年4月)
 管楽器を演奏すると歯に力が加わり,歯並び・かみ合わせが変化するという研究が過去にありました。近年は少し視点を変えて,管楽器を演奏するのにふさわしい歯並び・かみ合わせについての研究がでてきました。具体的には,トランペットの演奏技術と歯並び・かみ合わせの関係を調べ,この人はトランペット演奏に向いている歯並び・かみ合わせをしているのかを評価したり,歯並び・かみ合わせを調整してトランペットの演奏技術を高められないか,を研究しているのです。
 このような研究は,プロの管楽器演奏者を目指す人にとっては朗報です。しかし,趣味で管楽器を演奏する程度の人については,少し考える必要があります。なぜなら,その人にとっての楽器演奏しやすい歯並び・かみ合わせが,審美的に好ましくなかったり,食べにくいかみ合わせであるかもしれないためです。プロの管楽器演奏者であれば楽器演奏が一番大切なので,何よりも楽器演奏しやすい歯並び・かみ合わせの方がよいでしょう。しかし,一般の人は日常生活の方が大切なので,審美的に好ましい歯並びで,食べやすいかみ合わせの方がよいはずです。
 この点についてもっと深く考えると,例えばプロのモデルの方の場合は,とにかくきれいに見えるようにすることを第一に考えますので,たとえ食べにくいかみ合わせであっても,そこは目をつむり,とにかくきれいに見える歯並びを追求していきます。一方,一般の人は,審美だけでなく,日常生活を快適に送ること考えますので,矯正歯科学的に望ましいとされているきれいな歯並び・かみ合わせにすることを目指します。矯正歯科治療を受ける際には,自分にとってなにが一番大切なのかを考えることが大切なのでしょうね。





Vol.68 (H28年6月)
 鼻をつまんでガムを噛んでみて下さい。普通に鼻から呼吸している人であれば,息苦しくなってきて,思わず口をあけて,口で呼吸しながら噛むことになると思います。いつもと変わらず噛める,という人がいれば,そのような人は,いつも口をあけて噛んでいる,口から呼吸しながら噛んでいる,など習慣性の口呼吸が疑われます。
 最近の研究によると,口呼吸の人も鼻呼吸の人も,同じ回数噛んだ場合は,同程度食べ物を咀嚼できること,しかし同じ回数噛むのに,口呼吸の人は鼻呼吸の人より時間がかかること,が報告されています。口呼吸の人は呼吸をするときに噛む動きが止まるため,同じ回数噛むのに長時間かかるのだと考えられています。この結果を逆に考えると,時間をかければ,口呼吸の人でも,鼻呼吸の人と同じくらいしっかり咀嚼できるということです。しっかり噛んで食べるということは,胃への負担などを考えても重要なことですので,鼻がつまっている時などは,いつもより時間をかけて食事をした方がよいのかもしれません。
 ただ,できるだけ鼻から呼吸する,という意識も大切です。鼻の呼吸抵抗が大きい時に口呼吸になるといわれていますが,鼻の呼吸抵抗は安定しておらず,常に変化していますので,自分は鼻がつまっているから口でしか呼吸できない,などと決めつけるのではなく,できるだけ鼻で呼吸しようと努力した方がよいと思います。鼻をつまんでも,いつもと同じようにガムを噛める人は,まず,いつも口を閉じて噛むように意識してみるとよいかもしれませんね。





Vol.69 (H28年8月)
 舌を前に出して,上下の前歯で舌を噛んだまま,つばを飲み込んでみて下さい。なんだか飲み込みにくくないですか?通常,飲み込むときには,舌を上あご(口蓋)やのどの方に押しつけるのですが,舌を前に出すとその舌の動きが難しくなるため,飲み込みにくくなるのです。
 実は,普段からこのように舌を前に突き出す特異的な飲み込み方をする人がいます。矯正歯科の分野では古くから,舌を前に突き出して飲み込む人がいることが知られており,この舌の動きが歯並び・かみ合わせに影響する可能性がある,といわれてきました。近年は,飲み込み方についての研究が進み,舌を前に突き出す飲み込み方は,誤嚥する可能性が高くなることがわかってきました。矯正歯科と飲み込み方の研究では研究対象が異なるので,矯正歯科で問題となっている舌を前に突き出す飲み込み方の人が誤嚥を起こしやすいのかどうかはわかりません。しかし舌を前に突き出す飲み込み方の場合,若いうちは飲み込めても,歳をとって神経や筋肉が衰えてくると,本当に飲み込みにくくなる可能性はあると思います。
 そこで,歯並び・かみ合わせのためにも,誤嚥せずにきちんと飲み込むためにも,舌を前に出さずに,上あご(口蓋)につけて飲み込めるようになることが大切です。当院では,舌を上あご(口蓋)につけて飲み込めるように,皆さんに練習してもらっています。歳をとってから新しい動きを身につけるのは大変なので,できるだけ若いうちに舌を上あご(口蓋)につけて飲み込む動きを身につけておきたいところです。





Vol.70 (H28年10月)
 食事の時には,食べ物を噛みます。いったい何のために噛むのでしょうか?食べ物を噛み砕いて,飲み込みやすい状態にするため,という声が聞こえてきそうですね。確かにその通りです。例えば,キュウリなどの野菜を口に入れてそのまま飲み込もうとしても,それは難しいので,歯で噛み砕いて飲み込みやすい状態にしているのです。
 では,キュウリを包丁で小さく切り刻めば,噛まずに飲み込めるでしょうか?ミキサーなどでとても細かくすれば,噛まずにそのまま飲み込めるかもしれませんが,包丁で切り刻むくらいでは,そのまま飲み込めそうもありません。しかし口は,ミキサーのように激しく動いているわけではなく,どちらかと言えば包丁で切り刻むようにモグモグ動いているだけです。それで飲み込めるようになるって,考えてみたら不思議です。
 実は食べ物を噛んでいるときの口の中では,食べ物を歯で切り刻むとともに,唾液と混ぜ合わせる,ということも行われています。歯で切り刻んだ食べ物を唾液でつなぎ合わせ,飲み込みやすいように一塊にまとめているのです。歯で噛み砕かれた食べ物は,ミキサーを使ったほど細かくなっておらず,包丁で切り刻んだ程度にしかなっていないのですが,唾液と混じり合うおかげで,飲み込みやすくなっているのです。
 食べ物を噛んでいるときに,「今,口の中はどうなっているのだろう?」と,ふと考えてみると,おもしろいと思いますよ。





Vol.71 (H28年12月)
 矯正していないのに歯並び・かみ合わせがきれいな人を見て,うらやましく思ったことはありませんか?悪い歯並び・かみ合わせになってしまう人が多い中,どうして自然にきれいな歯並びになる人がいるのでしょう?
 近年,どのように悪い歯並び・かみ合わせができていくのだろうか?という研究が少ずつ行われています。そんなの遺伝ではないのか?と思われる方もおられると思います。確かに顔立ちは両親に似ますので,歯並び・かみ合わせも両親に似ます。しかし,人類学的研究によると歯並び・かみ合わせの遺伝は1 / 3程度で,残りの2 / 3は環境要因によるとされています。環境要因とは,母体内にいる時から,産まれた後,今に至るまでの,歯や顎の周囲環境のことです。例えば,母乳の飲み方,離乳食の食べ方,普段の姿勢,口からの呼吸など,いろいろな事柄の毎日の積み重ねが,環境要因となって歯並び・かみ合わせに影響を与え,どのような歯並び・かみ合わせになっていくのかが,決まっていくということです。
 そこで,成長中の歯や顎の周囲環境を整えることで,ある程度,悪い歯並び・かみ合わせを予防できるかもしれません。しかし,完璧な子育てというのはありませんので,成長中の歯や顎の周囲環境を完璧に整えるのは難しいと思います。また,近年の研究では,早産が臼歯部交叉咬合のリスクを高める,との研究報告もあり,対応の難しい環境要因もあります。したがって,完全にきれいな歯並び・かみ合わせを目指すのではなく,できる範囲で周囲環境を整えて,少しでもきれいな歯並び・かみ合わせに近づけるようにできればよいのかな,と私は考えています。




ふじき矯正歯科

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