[大人の方の矯正装置について]
大人の方の矯正治療では、一般的によく目にする矯正装置、マルチブラケット装置が必要となります。(いわゆる、ワイヤー矯正です。)
このマルチブラケット装置をつけることに抵抗があって、矯正治療をためらっている人もおられるかもしれませんね。
しかし、上の写真のようにマルチブラケット装置をカラフルにして矯正治療を楽しんだり、審美ブラケットに白いワイヤーを使って目立ちにくくしたりすることもできます。
また、このマルチブラケット装置を歯の裏側につけて、外から見えないように治療することも可能です。
ここで間違えないようにしていただきたいことがあります。
矯正装置から考えない、ということです。
矯正装置は歯を移動させるための手段でしかありません。
どこまで歯を移動させるのか、という治療計画を立てて、そこへ歯を移動させるためにはどうすればよいのか、というところで、矯正装置を考えるのです。
ポイントとしては、矯正装置の見た目も大切ですが、きちんと治す、ということが最優先であることを忘れないようにしましょう。
矯正装置をつけることが目的ではなく、歯並び・かみ合わせを整えることが目的ですからね。
近年、マウスピース型矯正装置(インビザラインなど、歯に透明のシートをかぶせる矯正装置)が流行っています。マウスピース型矯正装置は少しずつ進化し続けており、すばらしい矯正装置になりつつありますが、まだまだ発展途上です。
現時点では、使えるケースは限られており、治療結果もマルチブラケット装置を使った治療の方が上です。この先、マウスピース型矯正装置の方が、マルチブラケット装置より優れた装置に進化していく可能性もありますが、現時点では、マルチブラケット装置を使った治療の方が上です。
ふじき矯正歯科では、きちんと治すことを最優先に考えますので、現時点では、マルチブラケット装置をお勧めしています。
(マウスピース型矯正装置による治療は、現在は行っておりません。)
マルチブラケット装置の話に戻ります。
マルチブラケット装置を装着している期間は、患者さんの状態によって異なりますが、一般的には約2-3年です。この間は、1か月に1回通院する必要があります。
[マルチブラケット装置をつけることに抵抗がある方]
マルチブラケット装置をつけることに抵抗があって、矯正治療に踏み切れない人もおられると思います。
でも、考えてみてください。矯正装置をつけている友人を見て、どのように思いますか?
矯正しているんだな、と思う程度で、友達になりたくない、と思う人は少ないでしょう。
口臭がある人に対して、ちょっと喋りたくないな、と思うことはあるかもしれませんが、矯正装置がついているので話したくない、と思う人は、あまりいないと思います。
この点に関して、私(院長)は岡山大学で働いていたときに、調査をしたことがあります。
歯学部以外の大学生約300人に対して、10種類の矯正装置を見せて、その装置に対する感じ方を調べたのです。
その結果は、いずれの矯正装置についても、自分がつけるのは抵抗があるが、他人がつけていても全く気にしない、というものでした。
自分が矯正装置をつけることについては心配しても、他人であればなんとも思わない、現在の日本人の矯正装置に対する考え方を象徴しているような気がします。
実際、私(院長)も、大学生の時に矯正装置(マルチブラケット装置)をつけて、ちょっぴり心配になりました。某ハンバーガーショップでアルバイトをしていたのですが、店長から、矯正装置がついている人は雇えない、などと言われないか、変な心配をしていたのです。
もちろん、そんな心配は無用で、矯正装置については何も言われませんでした。逆にハンバーガーを食べに来たお客さんから、矯正の店員さん、ということで人気があったらしく、店長から、もっとたくさんシフトに入ってくれと、言われたくらいです。まあ、これにはちょっとお世辞が入っていたのだとは思いますが。。。
とにかく、矯正装置の見た目については、とにかく、そんなに心配いらないと思います。
それよりも、痛みの方が重要です。
[矯正治療中の痛みについて]
矯正治療前は痛みのことはわからないため、見た目のことばかり気にしますが、実際に矯正装置をつけると、痛いです。
この痛みには個人差があり、ほとんど痛みを感じない人もいますが、1か月以上痛みを感じる人もいます。
この痛みを感じると、多くの人が、早く治療を終えたい、と思うようになり、矯正装置の見た目など気にしなくなる場合がとても多いです。
実際、私(院長)も、矯正装置(マルチブラケット装置)をつけた最初の頃、普通にしていたらなんともないのですが、噛んだらとても痛いため、何も噛めず、食事が苦痛で、毎日豆腐を舌で潰して食べていました。
装置をつけて1週間くらいすると、少し痛みに慣れてきて、柔らかいものは食べられるようになりましたが、それでも、治療前のような食事は無理でしたので、早く治療が終わらないか、とばかり思っていました。
1か月2か月と経過すると、ほぼ普通に生活できるようになっていましたが。。。
なので、最初はちょっと大変、とだけは、覚悟しておいた方が良いと思います。
[矯正治療後に大切なことー保定]
マルチブラケット装置を使って矯正治療すると、歯並び・かみ合わせはとてもきれいになります。そうすると、とても嬉しくなり、「やったー」「終わったー」などと思ってしまうのですが、実は、その後があります。
マルチブラケット装置を外してそのままにしておくと、それぞれの歯が後戻りをしてしまい、せっかくきれいになった歯並び・かみ合わせが乱れてしまうことがあるのです。
そこで、きちんと治した歯が後戻りしないように、きれいになった歯並び・かみ合わせが乱れていかないように、保定という処置を行います。保定装置という矯正装置を使うのです。
ふじき矯正歯科では、患者さんの状態によって様々ですが、多くの場合、取り外し式の保定装置を使って保定しています。
取り外しできる保定装置とはいえ、マルチブラケット装置を外して最初の約1年間は食事・歯みがき時以外1日中使用してもらい、その後約1年間は、夜間就寝時のみ使用してもらうようにしています。
保定装置は、最初だけちょっと違和感がありますが、痛みなどはありませんので、マルチブラケット装置を使っての治療に比べたら、とても楽です。(実際、私(院長)自身、全く苦になりませんでした。)通院も3〜4か月に1回程度になりますので、負担もありません。
保定は、せっかくきれいに治した歯並び・かみ合わせを安定させる重要な治療です。ただ保定装置をつけていれば良いだけですので、めんどくさがらずに、しっかりつけるようにしましょう。
[大人の矯正装置についてのまとめ]
大人の矯正治療では、現在のところ、マルチブラケット装置が必要です。
矯正治療を受けたいけど、マルチブラケット装置をつけることに抵抗がある、という方もおられるのではないでしょうか。
私(院長)も、矯正治療を受ける前に同じような不安を持っていましたので、その気持ちは理解できます。
ただ、よく考えてみてください。
今の歯並びとマルチブラケット装置がついた口、どちらが気になりますか?
マルチブラケット装置がついているのは、せいぜい2-3年です。
今の歯並びは、矯正治療しなければ一生です。
上の写真のように、マルチブラケット装置をカラフルにしたり、審美ブラケットと白いワイヤーを使って目立たなくすることなどもできますので、あまり矯正装置のことばかり考えずに、歯並びがきれいになった将来の自分を想像した方がよいと思います。
また、せっかく矯正治療するのであれば、きちんと治した方が良い、と思いませんか?
矯正治療後の歯並びで、治療後の人生を、一生過ごすわけですから。。。
きちんと治す方法があるのであれば、矯正装置の見た目よりも、きちんと治す方を選んだ方が良いと思います。
矯正装置がついているのは、せいぜい2-3年、矯正治療後の歯並びは一生ですからね。
矯正装置の見た目も大切だとは思いますが、きちんと治す、ということが最優先であることを忘れないようにしましょう。
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