「歯はいつも動いている」って知っていましたか? 歯は骨によって支えられていますが、歯と骨の間には歯根膜という0.3mmくらいの柔らかい部位があり、この歯根膜の幅の分だけいつも動いているのです。 歯は骨の中に浮かんでいるような状態なのです。 |
歯には、噛む力や舌・くちびるなどから力が加わっています。 歯はこれらの力を受けて、わずかに動いています。 現在の歯の位置は、これらの力の調和がとれた位置に、歯がとまって見えているだけなのです。 これらの力関係が変化すると、歯は簡単に動きます。 |
舌・くちびるの位置や動きが変化したり、矯正装置等によって、歯に加わる力が変化した場合、まず歯根膜の中で歯の位置が変化します。 歯根膜は、一定の幅を保とうとする性格がありますので、歯根膜の周りの骨が形を変えて対応します。 こうして歯の位置が変化していきます。 |
実際の例:
(矯正装置を使うことなく歯が動いている例)
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指しゃぶりをしていた小学生ですが、指しゃぶりをやめて、舌の動きのトレーニングをしただけです。矯正装置は使っていません。どちらの写真も、しっかりかみ合わせた状態なのですが、少しイメージが違いますね。
歯は、ちょっとしたことで簡単に動くことがご理解いただけましたでしょうか。こんなに簡単に動くため、矯正装置を使っても簡単に動かすことができるのです。
このように歯は簡単に動くのですが、矯正歯科治療では、どの歯をどの位置まで移動させようか、という治療計画と、その計画に最適な矯正装置を適切に使用することが必要となります。治療を受ける側も、歯に変な力をかけないように、きちんとした舌・くちびるの位置や動きを身につけたり、姿勢に気をつけたりすることなどが、矯正治療をスムーズに進めるために、そして矯正治療後の安定性のために重要となります。
歯は簡単に動きますので、矯正歯科医にまかせっきりにするのではなく、自分でも歯に変な力をかけないように気をつけることが大切です。
矯正歯科治療とは? 考えてほしいこと どうして歯は動くの? 悪い歯並び・かみ合わせの予防
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