1)むし歯の予防に努める |
むし歯によって、となりの歯との接触関係が崩れると、歯並びが悪くなってきます。また、むし歯が痛いと、痛くないところで噛もうとして、おかしな噛み癖がついてしまい、かみ合わせがずれてきます。歯と歯の間のむし歯や大きなむし歯を作らないように気を付けましょう。 |
2)毎日歯みがきをする |
歯並び・かみ合わせが悪い人は、なぜか歯みがきが上手にできていない人が多いです。歯並び・かみ合わせが悪いために、唾液の流れが悪く、お口の中が汚くなりやすい、という考え方もありますが、私は逆に、歯みがき等のお口への刺激が不足しているために、悪い歯並び・かみ合わせになっている人もいると考えています。毎日、朝と晩の2回は歯みがきする習慣をつけましょう。 「歯みがきを子どもが嫌がるので、押さえつけてやろうとしていますが、毎日はなかなか。。。」と言われる方も多いですよね。大阪の井上裕子先生がある研修会でお話されていた方法を紹介します。簡単です。お母様がご主人様の歯みがきをしてあげてください。子どもがそれを見ていたら、必ず「自分もやって」とよってきます。ご主人様のお口で、痛くないようにみがく練習をすれば、子どものお口も上手にみがけます。誰も見ていませんから、恥ずかしがらずにやってみましょう。 |
3)姿勢に気を付ける |
いつも同じ方向ばかり向いて寝ていると、頭の形が左右非対称になりますよね。すると、当然、顎の形も左右非対称になってしまいます。顎が非対称だと、かみ合わせもずれてきます。従って、寝るときにはできるだけ仰向けがよいと思います。 また、頬づえ等も、顎の位置がずれたり、歯並びがゆがむ原因になります。 ⇒ 上の図は、右手でよく頬づえをついていた方です。右の歯が、内側に倒れてきていますね。 |
4)太りすぎに注意 | 太っている人は首に脂肪がついて気道(息をするための通路)が狭くなります。そうすると、息苦しいので、気道を広げようと体の防御反応が働いて、下顎が無意識のうちに前にでます。そして受け口や開咬のようなかみ合わせになっていきます。一度、相撲をとる人たちの口をよく見てください。受け口の人が多いのに気づくと思います。成長があるうちに太ると、受け口になりやすいと、私は考えています。 |
5)お口をいつも閉じておく |
最近、お口をポカンと開けている人が増えてきました。歯は、内側から舌、外側から唇の力を受けて、その位置が決まります。お口がいつも開いていると、唇からの力が歯に働かないため、前歯が外を向いてしまい、出っ歯になりがちです。上唇が短くて口を閉じられないために、やむを得ず口が開いてしまう人もいますが、できるだけ、お口は閉じておきたいものです。 |
6)いつも舌の先をスポット(切歯乳頭付近)に、舌全体を口蓋(口の天井部分)につけておく |
無意識の時まで、舌の先をスポットに、舌全体を口蓋につけておくのは難しいのですが、毎日10分間だけでも舌をこの位置にキープするように意識してみたらよいと思います。この10分間の間に、つばを飲み込みたくなったりしても、舌をこのままの位置で飲み込むようにする事がポイントです。 また、寝るときにも舌の先をスポットにつけて眠れるようがんばってみましょう。 スポット |
7)できるだけお鼻で息をする |
運動した時などは、お鼻だけでなく、お口も使って息をしますが、普段はお鼻だけで息をして、お口は閉じておきたいものです。いつもお口で息をしているとお口が開いた状態になり、この開いた状態の方向へ顎の骨が成長してしまいます。すなわち、顔が長くなる傾向にあります。 |
8)左右のおく歯を使ってよく噛む ⇔ |
右ばかりまたは左ばかりで噛むと、顎がゆがんできたり、片側のかみ合わせがずれてきたりします。そこで食べる時には、左右のおく歯を同じくらい使って噛むようにしてください。 しかし、いつもこのようなことばかり考えて食事をすると、食事が楽しくなくなりますので、「この一口は左右で20回ずつ交互に噛んでみよう」と1日1回くらい、いつの食事の時でもかまいませんので、やってみたらよいと思います。また、食事ではなく、ガムを左右の歯で交互に20回ずつ、リズミカルに噛んでみてもよいでしょう。 |
9)よく笑う |
よく笑う人って、なぜかきれいな歯並びの人が多いように思います(きれいな歯並びの人がよく笑っているのかもしれませんが。。。)。 お口の周りの筋肉は、歯を支えるために重要な役割を果たしています。笑うと、お口の周りの筋肉が非常に大きく動きます。筋肉は使わないとどんどん衰えていきますので、よく笑う事で、お口の周りの筋肉をしっかりと使っていけば、歯並びによい影響を与えると考えられます。 |
10)歯科医院でお口の管理をしてもらう | 最近はむし歯が減ったため、子ども時代に歯医者へ行く機会が減ってきました。しかし、乳歯から永久歯への生え変わりの時期はとても大切です。この時期を歯医者で管理してもらう事で、ある程度、悪い歯並び・かみ合わせを予防できます。例えば、前歯は乳歯より永久歯の方が大きいのですが、奥歯は永久歯より乳歯の方が大きいので、この大きさの差を利用して、乳歯を削りながら永久歯への生えかわりを管理していく事で、悪い歯並びを多少予防できます。その他にもできる事はたくさんありますので、是非、永久歯が生えそろう前に歯科医院へ行ってみてください。 |
むし歯は、予防の考え方が浸透し、この数年で激減しました。次は、悪い歯並び・かみ合わせを予防する時代にしていきたいですね。
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